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Japanese Red Cross Society

循環器・末梢血管病センター

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循環器センターの紹介

循環器疾患の治療に特化した病棟で、主に循環器内科および心臓血管外科の患者さまが対象となります。新病院移転に伴いHCU、救急病棟、手術室と同じ3階にセンター化されました。これら急性期病棟と同じフロアに循環器病棟、そしてカテーテル検査や血管内治療を行うIVRセンターが直結しているため、緊急を要する状況にも迅速に対応できるほか、急性期から慢性期までシームレスな治療が可能となっています。さらに心臓リハビリテーション室も同じフロアに併設されており、入院中、退院後も含めて循環器疾患からの早期社会復帰を積極的に図っております。このように医師、看護師、臨床工学技士だけでなく、薬剤師や理学療法士も含めて循環器疾患に専門的な介入が可能となり、他職種間でも定期的なカンファランスを行いながらハートチームとしてチーム医療を行っています。病棟は低層階に位置しておりますが、すべての病室が南西方向に向いているため、広い窓から遠くには吾妻連峰の山々、すぐ目の前には隣接する福島競馬場の景観が見渡せます。

末梢血管病センターの紹介

循環器内科や心臓血管外科では、脳血管や頸部血管を除いた全身の血管の診療も行っています(脳血管や頸部血管は脳神経外科の先生が診療に当たります)。

最近増えている高血圧や糖尿病、高コレステロールといったいわゆる生活習慣病の患者さまでは、動脈瘤や閉塞性動脈硬化症などの動脈硬化性疾患が隠れていることが少なくありません。当院では動脈硬化などにより下肢の血流が低下してしまう末梢動脈疾患に対して、血管内治療や外科手術を積極的に行っております。

また、腹部大動脈瘤の治療も積極的に行っております。腹部大動脈瘤は症状がないために偶然に見つかることがほとんどで、本人が気づかないままに拡大することが多く、破裂してはじめて診断されることもあります。破裂してからでは救命することが非常に難しい重篤な疾患であることから、早期発見と早期介入が望まれます。当院では心臓超音波検査の際に心臓だけでなく腹部の大動脈も一緒に確認するなど、早期発見にも取り組んでおります。腹部大動脈瘤の治療が必要とされた場合には、開腹での人工血管置換術や開腹を要さないステントグラフト治療を行っております。これらの治療にはそれぞれに長所と短所ならびに適不適があり、血管の形態や患者さまの状態、年齢、生活状況などを総合的に判断しながら治療法を選択していきます。

センター化による利点

循環器センター、末梢血管病センターともに循環器内科と心臓血管外科によるチームでの治療を行っているため、総合的な治療戦略を立てることができます。手術やカテーテル治療が必要になった場合でも、そのまま説明や治療に当たることができるので、他の医療機関へ移る必要がありません。また、内科治療だけ、外科手術だけにならず、より適した治療を速やかに提供することが可能です。

心臓血管外科の手術について

心臓血管外科ではその名の通り心臓と血管の手術を行っており、最近では血管内治療も積極的に行っております。

開心術と言われる心臓の手術(心臓のバイパス手術や弁膜症の手術など)は、福島県立医科大学からの応援のもと、大学病院と同じ術式、同じ治療方針で行っております。つまり、手術を行う場所が異なるだけで、手術の内容やメンバー、そして手術成績は大学病院と同等となっております。ただし、当院は大学病院より規模が小さく心臓血管外科医が1名しかいないことから、緊急を要する手術ほか、脳分離体外循環・低体温循環停止といった複雑な人工心肺手技を要する手術や重篤な合併症のある患者さまの対応は難しくなります。また、透析設備を要さないために、人工透析が必要な患者さまや腎機能が悪い患者さまの治療も制限されます。よって、これらのない待機的心臓手術が中心となっております。

このように複雑な手技が必要となる疾患や、合併症が多く手術リスクの高い患者さまでも、当院から大学病院へ速やかに紹介させて頂くので、どのような疾患でも適切に対応することが可能となっております。また、手術前後の検査やリハビリなどを当院で行えることや、大学病院医師による外来(毎週木曜午前)も行っているなど、当院と大学病院の移行もスムーズな体制となっております。

当院心臓血管外科の特徴

  • 大学病院との連携がスムーズであるため、難しい疾患や治療に悩ましい疾患の患者さまでも大学病院と同じ治療方針で対応できます
  • 末梢動脈疾患に対する治療を積極的に行っており、内科的にも外科的にも治療が行えます
  • 末梢血管だけでなく開心術にも対応が可能です
  • 集中治療管理、全身管理が可能です
  • 心臓リハビリテーションなど、術後や退院後も積極的なリハビリを行っています

医療圏の広い福島県ではこのように心臓、末梢血管いずれに対しても治療が可能な病院は限られており、特に県北相双地域を中心に大きな役割を担っております。

手術の必要性だけでなく、手術を行うことが患者さまにとって良い結果につながらないこともあります。患者さまとご家族にとって望ましい治療を提供するために、ご本人だけでなくご家族にも病態や治療方針、合併症や危険性を含めてご理解、納得いただけるようなわかりやすい説明を心掛けております。また、検査項目や薬剤ひとつをとってもその必要性を十分に考慮し、医学的根拠に基づいて治療を行っております。

PAD(末梢動脈疾患)の患者さまでお困りの担当者様へ